(人道回廊初の退避、ウクライナ東部激戦地、停戦合意できずロシ
ア攻撃継続)
ウクライナ当局は8日、激戦地の東部スムイからの「人道回廊」を
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設け、市民や外国人学生が退避を始めたと発表した。周辺で戦闘を
一時停止し、国際赤十字の仲介で食料や医薬品など人道支援物資を
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搬入する計画。ロシアとの合意に基づく市民退避は初めて。
(停戦合意できず ロシア攻撃継続)
スムイからの
全面停戦については、両国が7日行った3回目の交渉で合意に至ら
ず、ロシアの攻撃が継続。犠牲が拡大した。国連難民高等弁務官事
務所(UNHCR)は8日、ウクライナから周辺国への避難民が200
万人に達したと発表した。ウクライナ西部リビウの駅では、ポーラ
ンド行きの列車を待つ人たちが列をつくった。
ウクライナ当局によると、ロシア軍は7日、スムイの住宅地を空爆
し、子ども2人を含む21人が死亡した。米国防総省高官は7日、
ロシア軍が国境に集結させた戦力のほぼ100%を投入したとの分
析を示した。ロシア軍がミサイル625発以上を発射し、都市部の
民間地域へのミサイル攻撃などが増加していると指摘した。
ロシア国防省は8日、スムイのほか、首都キエフやキエフ北方のチ
ェルニヒウ、東部ハリコフ、南東部マリウポリの5カ所からの人道
回廊を開設したと一方的に発表した。ただ、退避先の大半はロシア
やベラルーシとしており、ウクライナ側は反発。ベレシチューク副
首相は、ロシア側と合意できたのはスムイからウクライナ側への人
道回廊のみだと説明した。
ウクライナ当局が公表した動画によると、人々が大量の荷物と共に
バスで出発。約150キロ南方のポルタワへ向かった。ロシア国防
省は8日、インド人を中心に723人が避難したとしている。
ロシア側は7日の停戦交渉で合意文書案を提示し、ウクライナ側が
協議のため持ち帰ったと説明。「暫定合意署名を期待していた」と
失望感を表した。次回交渉はごく近日中に行われるとした。
ロシアメディアによると、ウクライナ東部の親ロシア派「ドネツク
人民共和国」の軍事部門報道官は7日、ドネツク州境界線までを支
配下に置いたと表明。ロシア軍の支援を受けた親ロ派部隊が州全域
を手中に収める可能性が出ている。
「ウクライナ侵攻で」
ロシアのウクライナ侵攻で、住宅や学校への攻撃が繰り返され、民
ロシアの、戻る1
間人の犠牲が急増している。ロシアが地上部隊の進軍の遅れにいら
立ち、長距離砲やミサイルによる攻撃を強めたことが一因だ。英政
府は「無差別攻撃」(ジョンソン首相)と非難、戦意喪失が狙いと
みる。8日に一部の激戦地で市民退避が始まったが、6日には避難
中の市民が命を奪われる悲劇が起きた。何の罪もない非武装の市民
を殺すな。急務なのは、戦場に残された民間人の保護だ。
(見境なし)
すさまじい爆音と共に迫撃砲が道路に着弾、粉じんが覆った。視界
が開けると、路上に横たわった女性や子ども2人らの姿が。ウクラ
イナ兵が大声を上げ駆け付けたが、家族は息を引き取っていた。傍
らにはかばんが散らばり、緑のケースから子犬の鳴き声が響いた。
米誌ニューヨーク・タイムズの記者らは6日朝、首都キエフと近郊
イルピンの境界付近でロシア軍の攻撃で民間人が殺害された現場を
取材。動画では、ロシア軍が兵士と民間人を見境なく攻撃している
ように見える。
当時、大勢の市民が戦火を逃れるため、爆破された橋の残骸をつた
って川を渡り、キエフ中心部へ向かっていた。そこへロシア軍が嵐
のような砲撃を加えた。ウクライナ兵は数えるほどで、戦闘に加わ
っていなかった。ある兵士は憤りをあらわにした。「この人たちは
民間人だ」
「7日の国連発表」
(死者2000人超)
よると、戻る2
7日の国連発表によると民間人死者は子ども27人を含む406人
、けが人は801人。ウクライナ当局は2千人超が死亡したと発表
した。正確な人数は不明だが、国連関係者はウクライナ発表には妥
当性があるとみる。
東部ハリコフでは住宅街にミサイルが直撃、ウクライナ当局による
と、少なくとも10人が死亡した。非政府組織(NGO)「ウクライナ
危機メディアセンター」によると、キエフ近郊では3日、約100人
が砲撃で崩れた住宅の下敷きになった。北部チェルニヒウでも住宅が
空爆され、住民ら47人が亡くなった。
ウクライナ当局によると、ロシア軍は211の学校、34の病院を損
傷させたり破壊したりした。
ロシアはウクライナが市民を「人間の盾」にしていると主張するが、
英国防省は、ロシア軍が都市部で「人口密集地を標的にしている」と
して「ウクライナ側の士気をくじくための作戦とみられる」と分析し
た。
「ロシア軍は成果を得られずいら立っている。地上部隊が都市の中心
部に入れずにミサイルや長距離砲による攻撃に依存し、民間人の犠牲
者が増えている」
米国防総省のカービー報道官は7日、ロシア軍がウクライナ軍の反撃
で、都市部制圧に手間取っていると説明。進軍の遅れを挽回するかの
ように、ハリコフや南東部マリウポリにミサイルや砲撃を浴びせかけ
ている。
カービー氏は民間地域への攻撃について「標的を外したのか、意図的
なのかは分からない」と指摘。その上でミサイル攻撃や砲撃を多用す
れば「民間人が犠牲になるリスクが高まるのは当然だ」と強調した。
「1990年代の」
専門家は、1990年代のチェチェン紛争や2010年代のシリア反
専門家は、戻る3
体制派掃討でロシアが実行した都市部への激しい空爆や砲撃の再来を
懸念している。地上部隊進軍の障害の徹底排除に乗り出すとの見方だ
。人道回廊初の退避、ウクライナ東部激戦地、停戦合意できずロシア
攻撃継続。初めて人道回廊が実行できて民間人がポーランドへ脱出で
きたのは奇跡的である。なぜならロシアは約束を守らないことが多い
からである。原発を攻撃したり病院や学校や幼稚園を攻撃するのであ
る。これらは国際法で攻勢してはいけない場所に当たる。戦争が終わ
ってもロシアは国際的に孤立することでしょう。また世界中の経済制
裁で苦しむことになるのは明らかです。ロシアがウクライナ侵攻を独
断で行ったのですから仕方がないと思います。どこの国も支援はしな
いでしょうね。
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