「キャリーバッグを持ち、出張中らしいビジネス客が圧倒的に増え
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ました」。北陸新幹線小松駅の改札口付近にある「小松土産店」の
担当者は、客層の変化をこう語る。18~22日には「新幹線開業
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前の平均と比べ、売り上げが約6割増になった」と手応え十分だ。
新幹線改札口近くの飲食店「こまつカブーレ」の吉田和弘店長(4
8)も、駅構内にスーツ姿のビジネスマンが増えたと感じる。売り
上げも好調で「平日は2、3割増です」と笑顔を見せた。
小松駅から徒歩5分で、「北國とおり町にぎわい協議会」として誘
客に取り組む龍助町でも駅から歩いてくる観光客が増えた。同協議
会長で精肉店を営む中出暁史さん(40)は「新幹線が来たんだ
な、と実感している」と話す。
一方で駅周辺の関係者からは「記念乗車だろうか」「これから客足
は落ち着くかもしれない」など、慎重な声も聞こえてくる。
「そんな中、小松市は観光だけに」
そんな中、小松市は観光だけにとどまらない新幹線活用策を探る。
その一つが、通勤・通学用として新たに設けた新幹線定期券購入の
補助制度だ。通学なら、小松から市外の大学などに通う18歳以上
25歳未満に月額1万円、市外から公立小松大に通う学生に月額5
千円を通算4年まで補助する。
市によると、21日時点でまだ申請はないが、市外の大学に通う学
生の保護者や、県外企業に通勤している人から十数件の問い合わせ
がある。
加賀温泉駅前や隣接する商業施設アビオシティ加賀の土産物店「加
賀百撰街」には、観光客の姿が新幹線開業前より目立つ。午後にな
ると、旅館従業員が駅出入り口付近でプラカードを掲げて立ち、客
を送迎バスに案内する光景はこれまで通りだ。
加賀百撰街によると、来店客は昨年同期の1・5倍と好調だ。開業
後、特に目立つのが若い男性の1人客で、新幹線に乗りに来た鉄道
ファンとみられる。そんな男性客は地酒の小瓶や、ビーバーなど
「ご当地菓子」を買っていくことが多いという。
「片山津温泉の中谷宇吉郎雪の」
片山津温泉の「中谷宇吉郎雪の科学館」によると、旅館のチェック
科学館によると、旅館の、戻る2
イン前、チェックアウトアウト後の時間帯に来館が増えた。能登半
島地震の影響で来館者は昨年同期の半分ほどだったが、新幹線開業
後は7~8割まで回復した。
山中温泉の「ゆげ街道」沿いにあり、手作りコロッケが観光客に人
気の「肉のいづみや」では客が2割ほど増えた。ただ、同店の井筒
幸夫さんは「旅館に人は入っているようだが、街には思ったほど人
が増えていない」とポツリ。「今週は寒い日が続いたのも大きい。
開業効果は徐々に出てくるはず」と期待した。
湯の本町商店振興会の二木克治副会長は「春休み期間に入れば人が
増えると期待したい」と話す。
山代温泉観光協会の安念義浩事務局長は「新幹線が目の前を走って
いるのは心強い」とする一方、「観光客が温泉街に滞留するように
なることが重要だ」と述べた。
(福井・恐竜館が好調)
平日の21日午後2時すぎ、金沢駅から乗車した「つるぎ」の自由
席2号車は、ほぼ満席。福井駅では「恐竜王国」ならではのモニュ
メントに迎えられ、親子連れが記念撮影していた。
「勝山市の福井県立恐竜博物館に」
勝山市の福井県立恐竜博物館によると、新幹線が開業した16日の
来館者は3500人、17日は4600人とコロナ前に比べ、2~
3割増えた。担当者は「自動車で来られる方は多いが、新幹線効果
で福井に注目が集まっているのは大きい」と実感する。
一方、駅前で客待ちしていたタクシーの男性運転手(70)は「ブ
ルーインパルスの日は人出があったが、以前と変わらず地元住民と
ビジネス客がほとんど。暖かくなったら観光客が増えてほしいね」
と期待する。
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