3(村上執念ツバメ突破、七回一挙5点、気迫のヘッド逆転呼ぶ、エ
ース青柳 踏ん張れず)
プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6
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試合制)は14日、セ、パ両リーグともに第3戦が行われ、セはレ
ギュラーシーズン2連覇のヤクルトが3位阪神に6ー3で逆転勝ち
ファーストステージ
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シリーズ進出を決めた。リーグ優勝によ
る1勝のアドバンテージを含めて対戦成績4勝0敗で突破した。
パは2位ソフトバンクが2年連続リーグ制覇のオリックスに3-0
で初白星を挙げた。対戦成績はリーグ優勝による1勝のアドバンテ
ージを加えてオリックスの3勝1敗となった。
ヤクルトは0-3の七回に2失策が絡んで5点を奪い逆転。八回は
山田の適時二塁打で突き放した。最優秀選手(MVP)にはファイ
ナルステージで2本塁打を放ったオスナが選出された。
ソフトバンクは一回に失策の間の1点とデスパイネの適時打で2点
を先制し、七回には新人の野村勇がソロ。エースの千賀が七回途中
無失点と好投した。
日本シリーズは22日に神宮球場で開幕。ヤクルトは球団初の2年
連続日本一を目指す。
「気迫のこもった三冠王の」
気迫のこもった三冠王のヘッドスライディングが、ヤクルトの逆転
ヘッドスライディングが、戻る1
勝ちを呼び込んだ。0-3で迎えた七回。2点を返して、なおも2
死満塁。投前に緩いゴロを打った村上は、全力疾走で一塁に頭から
飛び込んだ。執念の内野安打。浜地のグラブトスしたボールがファ
ウルゾーンを転々とする間に、一塁走者も生還した。主砲は塁上思
わず照れ笑い。高津監督も「素晴らしい当たり、素晴らしいヘッド
スライディング。持っている」と大笑いした。
今期神宮球場で2度も完封を許した青柳に、六回まで散発3安打で
押さえ込まれていた。それでも食らいつく姿勢が七回に実った。3
四死球で2死満塁。山崎のゴロをマルテが二塁へ悪送球して2点。
青柳を降板に追い込むと、四球で再び満塁。続く村上がドラマを起
こした。
村上は東京五輪で主に8番を務めた。「出塁してくれる選手の気持
ちがよく分かった。これからは、僕へとつないでくれる期待に応え
たい」。4番の責任感を強めた。
今期は56本塁打と豪快さがきわだったが、本塁打にこだわるわけ
ではない。絶好機でのぼてぼての内野安打に、村上の4番像が凝縮
されていた。
(復帰の高橋・5回3失点)
新型コロナウイルス感染からの復帰登板となったヤクルトの高橋だ
が、5回3失点と崩れた。緩急を生かしてねばったが、四回に犠飛
で失点。五回には3安打を浴びてさらに2点を失った。
「今期は先発の一角として成長し」
今期は先発の一角として成長し、自己最多の8勝をマーク。しかし、
自己最多の8勝をマーク、戻る2
シーズン終盤にコロナで離脱し、この日は8月25日以来となる1
軍登板だった。「思い切って、一人一人に立ち向かっていきたい」
と話していたが、悔しいマウンドとなった。
(エース青柳 踏ん張れず)
阪神の青柳は中5日登板でも「負けたら終わりだったので、自分の
投げられる球を投げ続けるしかなかった」とエースの意地を示した。
六回まで3安打無失点。しかし3-0の七回に暗転した。制球が狂
ってピンチを招き、バックの拙守に足を引っ張られて2点返された
ところで降板。代わった浜地が逆転を許した。
青柳は今期2完封を含む3勝と輝いた敵地神宮で強力打線に立ち向
かった。玉が伸び、切れも十分。ファーストステージ第1戦に続い
て投手3冠の本領を発揮した。問題の七回は3四死球で2死満塁を
招いた。山崎にぼてぼての一ゴロをうたせたが、マルテが二塁へ悪
送球。2人が生還して浜地の救援を仰いだ。
5失点の七回に喫した安打は村上の内野安打となった1本だけ。4
四死球に2失策が絡んだ。今期は86失策で5年連続セ・リーグワ
ースト。弱点露呈の終戦に、青柳は「悔しさが大きい」と視線を下
げた。
(矢野阪神4年間に幕)
矢野阪神の歩みが終わった。現役時代に捕手道を学んだ故野村克也
元監督の理詰めの采配とも、一緒にリーグ優勝の歓喜を味わった故
星野仙一元監督のあふれる闘志で選出を引っ張る姿とも違う。「楽
しむ」「挑戦」を植え付けた4年だった。
野村元監督には「準備や、頭を使うことで、変えられるということ
を教わった」と感謝し、低迷していた阪神を激情的な言動で変えた
星野元監督は「自分の根本になっている」と言う。内面に理論や厳
しさを秘め、前面に押し出したのは「超積極的な野球」だった。
「リーグ優勝日本一には」
リーグ優勝、日本一には届かなかった。ただ「野球の価値を高めた
届かなかった。ただ野球の価値を、戻る3
い」と夢を持ち、見ている人にグラウンドからメッセージを送り続
けた。村上執念ツバメ突破、七回一挙5点、気迫のヘッド逆転呼ぶ、
エース青柳踏ん張れず。今年もヤクルトは、さすがに強い。試合を
最後まで諦めないし捨てない。とにかく勝つためにできることは、
全部やる粘り強さがある。その象徴が七回の村上の内野安打であ
る。ぼてぼてのゴロなのに一塁まで全力疾走して最後はヘッドス
ライディングだった。それが投手のグラブトスのエラーを誘った。
一挙5点を取って5-3と逆転した。八回は山田のセンターオー
バーの2塁打でダメ押しの1点を追加した。さすがだと思いまし
た。これが終盤に強いヤクルトの攻撃力です。これで試合を勝ち
きって決勝で昨年と同じでオリックスと戦います。どちらが日本
一になるでしょうか。楽しみです。
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