(米大統領ロシア包囲網へ決意、独裁者に代償払わす対決鮮明、再
冷戦の危機)
バイデン米大統領は1日、上下両院合同会議で就任後初の一般教書
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演説に臨み、ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領を名指
しで非難、「独裁者に侵略の代償を払わせなければ、さらなる混乱
を引き起こす」と強調した。ウクライナ危機を「民主主義と専制主
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義の闘い」と位置付け、ロシアに圧力を加える国際包囲網の構築に
決意を表明。ロシアの航空機に対し領空を閉鎖すると明らかにし、
就任後初の
同盟結束で対抗する姿勢を鮮明にした。
アフガニスタンからの米軍撤退などで外交・安全保障の失点が続く
中、11月に政権の審判となる中間選挙を控える。バイデン氏は新
型コロナウイルス対応など内政・経済の成果を誇示、低迷する支持
率の挽回を図った。
バイデン氏はプーチン氏が「自由世界の根本を揺るがし、屈服させら
れると思ったが、大誤算をした。世界から孤立している」と批判。
「プーチン氏による戦争はロシアを弱くし、残る世界を強固にしたと
歴史に記録されるだろう」とし「自由は常に専制政治に勝利するとい
う揺るぎない決意」を示した。米欧の制裁で「ロシア経済はぐらつい
ている」と述べ、日本を含む同盟・友好国と連携して制裁を科すと訴
えた。長期化をにらみ、米経済にも痛みを伴う制裁に国民の理解を求
めた。
「バイデン氏は」
バイデン氏は「プーチン氏は北大西洋条約機構(NATO)が反応せず、
プーチン、戻る1
米国も分断できると考えた。間違っていた」と述べ、「われわれは準
備できていた」と結束を誇示した。ウクライナへの連帯を示し「大統
領と全国民の大胆不敵さ、勇気、決意が世界を鼓舞している」と称賛
した。米軍派兵は改めて否定した。
バイデン大統領は1日の一般教書演説でウクライナに侵攻したロシ
アなど専制国家との対決姿勢を鮮明にした。核大国で国連安全保障
理事会常任理事国のロシアによる国際法を踏みにじる大規模攻撃は
世界秩序を根底から揺さぶり、米欧は日豪などとともに猛反発。プ
ーチン大統領の「核の脅し」は世界を再び冷戦に押し戻すのか。自
由と民主主義は冷戦後最大の正念場を迎えた。
(民衆の壁)
「彼(プーチン氏)は想像もしなかった強固な壁にぶち当たった。
ウクライナの人々だ」。バイデン氏は演説で、勢力圏拡大を目指す
専制主義から民主主義を守る盾となるウクライナ国民の「鉄の意志
」を称賛。冷戦時代に東西を分割したベルリンの壁想起させる発言
となった。
一方でプーチン氏を呼び捨てにして、その責任を徹底的に追及した
。「暴力を解き放った」「プーチンの戦争」「侵略者」。矢継ぎ早
の言葉からは、ウクライナを越えた攻撃拡大で世界秩序が大混乱に
陥ることへの危機感が強くにじんだ。
進軍が想定通りに進んでいないとみられるプーチン氏は核の使用を
ちらつかせて米欧をどう喝、世界を驚愕させた。米政権は現時点で
交渉戦術にすぎないとみているが、判断ミスを犯さないとの確証は
ない。CNNテレビによると、米情報機関は不安定さが懸念されるプ
ーチン氏の精神状態の分析を開始した。
「核の威嚇に」
核の威嚇に屈すれば、核開発に突き進む北朝鮮などを勢いづかせ、
屈すれば、戻る2
既にほころぶ核不拡散体制の危機を招く恐れがある。
(二正面)
米国は「唯一の競争相手」のはずだった中国に加え、ロシアとの二
正面作戦を強いられる。1日の演説ではロシア批判に時間を割いて
、中国への言及は比較的抑えた。国家安全保障会議(NSC)のキャ
ンベル・インド太平洋調査官はシンクタンク主催の会合で「難し
い。高くつく。だが、やらざるを得ない」と本音を漏らした。
国内では、大統領選結果を否定し米国の民主主義を揺るがすトラン
プ前大統領が復権を狙う。内憂外患のバイデン氏は、国内外で民主
主義を守る闘いを強いられる。
「ウクライナ派兵」
ウクライナ派兵を早々に否定したバイデン氏が、プーチン氏の暴走
否定した、戻る3
を止める最大の武器として掲げるのは同盟国や民主主義陣営の団結
だ。「欧州、南北米大陸からアジア、アフリカ大陸まで、自由を愛
する他の国々との連合を構築するのに数カ月を費やした」と対ロ包
囲網構築を誇示した。
だがトランプ氏は同盟を軽視し、米国の国外関与に極めて否定的な
立場だ。11月に控える米中間選挙でトランプ派議員が多く当選す
れば、バイデン氏の同盟重視の外交政策が足元から突き上げを食ら
う可能性もある。米大統領ロシア包囲網へ決意、独裁者に代償払わ
す対決鮮明、再冷戦の危機。過去のソビエト時代にも冷戦はあった
。それから有名なベトナム戦争もあった。ベトナムがゲリラ戦法に
持ち込んで非常に長い戦争になったが、ベトナムは負けなかった。
アメリカとの闘い方を知っていたのである。ゲリラ戦法は非常に怖
い戦法であることを証明した戦争でした。
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