(金沢港再出発、国際クルーズ寄港、狙いは「超富裕層」「発着」
10日午前8時、ドイツやスイスなどの乗客約500人を乗せたド
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イツの客船「アマデア」が金沢港に入港した。3年半ぶりの外国客
船の寄港に、県関係者は一様に安堵と喜びの表情を見せた。
乗客約500人を乗せた
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「クルーズ船は富裕層をたくさん迎えることができる交通手段だ。
どんどん寄港を増やしていきたい」。内田滋一県商工労働部長はク
ルーズターミナルに次々と入る外国人を出迎えながら意欲を語った。
県の調査では、欧米系の高級客船の乗客が金沢で消費する平均額は
1人当たり約3万4千円。国内日帰り旅行者の約2倍の経済効果だ。
アマデアも富裕層の多いラグジュアリー船。市内観光から港に戻っ
た乗客の中には金箔店や和菓子店などの袋を両手に提げた人も見ら
れた。
「港の格が上がる」
金沢港は今年、国内外から40本の寄港を見込む。米国のダイヤモ
ンド・プリンセス、「海の女王」の呼称で知られる英国のクイーン
・エリザベスなど有名豪華客船もあるが、県が誘致に力を入れたの
は別の船だ。
「金沢の観光地としての魅力は十分に理解している。高級なお客さ
まにも喜んでもらえるでしょう」
2月上旬、オーストラリアの船会社「シーニック・クルーズ」を訪
れた県港湾活用推進室の職員は、同社の担当者から誇らしい言葉を
掛けられた。
「現地で称されるほど憧れの存在」
同社の客船は「いつかはクラウン」ならぬ「いつかはシーニック」
と現地で称されるほど憧れの存在。一般的な国内クルーズが40万
一般的な国内クルーズが40万、戻る1
~50万円であるのに対し、こちらは安くても200万円近くする
ため、乗客のほとんどが「超富裕層」となる。
県は2018年から誘致を続け、6月9、25日に「シーニック・
エクリプス」の初寄港を取り付けた。
今月21日と4月4日にはモナコの船会社「シルバーシー・クルー
ズ」のシルバー・ミューズが初めて入港する。同船も乗客は超が付
く富裕層が多く、業界では「シルバーシーが来れば港の格が上がる」
とも言われるという。
県の担当者は「海外の富裕層による経済効果は観光産業に潤いをも
たらしてくれる」と歓迎する。
「もう一つの客船誘致の柱は」
(見本市に出展へ)
もう一つの客船誘致の柱は「発着型」だ。旅を終えて下船する人、
旅を終えて下船する人、戻る2
別のツアーで新しく乗り込む人が寄港地で前後泊する傾向があり、
先述の調査での乗客平均消費額は約4万5千円に増加した。
その経済効果を期待できる機会は4、5月に訪れる。ニュージーラ
ンドの船会社「ヘリテージ・エクスペディション」が金沢港発着の
クルーズを初めて実施することになった。
県や金沢市、金沢港振興協会はコロナ禍の最中もオンラインで船会
社の誘致活動を継続した。40本という寄港数にその成果が現れて
いる。ただ、コロナ禍前の最多55本に届き、追い越すには、さら
なる売り込みや工夫が必要となる。
次の一手として、県は3月27~30日に米・フロリダで開催され
る世界最大のクルーズ見本市に出展し、各国から集まる船会社や旅
行会社に魅力を発信する。
アマデアは10日午後6時半ごろ、次の寄港地である新潟へ向け出
港した。乗客からは「歴史を感じられ、きれいなまちも良かった」
との喜びの声が聞かれた。
「港が日本海側の拠点として」
とはいえ、受け入れの「成功例」はまだ40分の1に過ぎない。金
沢港が日本海側の拠点港として再び輝くには、久々に日本の旅を体
感する乗客や船会社の信頼と高い満足度を獲得する必要がある。国
際クルーズが再開された今年は早速、正念場となる。金沢港再出発、
国際クルーズ寄港、狙いは「超富裕層」「発着」。金沢港は新しく
クルーズターミナルが出来たりかなり整備されてきた。しかし、も
っと有名にならないと世界中からはクルーズ客船は寄港してくれな
い。あらゆるチャンスを生かしてもっと世界中にアピールしていか
なければならない。
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