皇后さまは9日、還暦となる60歳の誕生日を迎えられた。199
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3年に天皇陛下と結婚して30年、皇室での歳月は人生の半分を数
える。喜び、悲しみを分かち合いながら、陛下と歩みを共にしてき
を迎えられた。
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た。できる限りの務めを果たし、国民の幸せを祈る。
(活動の幅一歩ずつ広げ)
2019年11月、東京都内で催された天皇陛下の即位を披露する
パレードは、沿道に集まった約11万9千人の祝福に包まれた。笑
顔で手を振る陛下の傍ら、皇后さまの目には光るものがあった。外
交官のキャリアを絶ち、皇室入りされてからの道は平たんではなか
った。陛下と支え合い、一歩ずつ活動の幅を広げる。最近はそろっ
て公務に臨む機会が増えてきた。
(国民文化祭でも明るく)
「天皇陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、おそばでお助けでき
ますように健康の一層の回復に努めながら、皇后としての務めを果
たしてまいりたい」。19年の誕生日の感想文書に、皇后さまは決
意を込めた。
「適応障害」で03年から療養生活が続く中、皇太子妃時代は公の
場に姿を見せることはほとんどなかった。だが、皇后になってから、
年間四つある主要地方公務に全て同行している。側近は「依然、体
調に波はあるが、行事に備えて整える努力をされている」と語る。
国民と触れ合う際は、皇后さまが明るい雰囲気を醸し出し、陛下を
サポートする。今年10月に石川県であった国民文化祭の式典後、
右手が不自由なため左手だけで演奏した女性ピアニストに「陛下も
ピアノをなさるんですよ」と話しかけ、和ませた。
「上皇さまの時代から大切にしている」
上皇さまの時代から大切にしている「象徴の務め」にも陛下と共に
象徴の務めにも陛下と共に、戻る1
臨んだ。22年10月に訪問した沖縄県で太平洋戦争末期の沖縄戦
の戦没者を慰霊し、今年6月は岩手県で東日本大震災の犠牲者を追
悼した。
活動は国内にとどまらない。22年9月、エリザベス女王の国葬参
列で訪英し、皇室と約70年にわたり親交を深め、日英両国の関係
を見守った女王をしのんだ。今年6月のインドネシア訪問は、皇后
さまにとって20年6カ月ぶりの友好親善目的での海外訪問だった。
長女愛子さまは22歳となり、ご一家で外出する場面も多くなって
いる。
(愛子さまの成長、喜びに)
結婚から8年で授かった長女愛子さまに、皇后さまはたくさんの喜
びをもらい、その成長を見守られてきた。天皇陛下と一緒に子育て
をし、家族の時間は笑いに包まれた。「さまざまな思い出が思い起
こされて感慨深い」。愛子さまが成年を迎えた2021年、皇后さ
まは誕生日の感想にこうつづった。
(熱心にメモ取り)
宮内庁が「懐妊の可能性」を発表した01年4月、皇后さまは37
歳だった。主治医は当時東大教授の堤治さん(73)=現・山王病
院名誉病院長=が務めた。「妊娠、出産は勉強が大事」。堤さんが
アドバイスすると、皇后さまは本を熟読し、検診時は熱心にメモを
取った。「母子手帳には細かく記録が残され、愛を感じた」。宮内
庁病院での健診は陛下が付き添い、エコー画像が伝える小さな命を
2人で見つめた。
「お世継ぎのプレッシャーが」
堤さんによると、陛下は、性別告知を「必要はありません」ときっ
ぱり断った。お世継ぎのプレッシャーがかかる「皇后さまへの心配
かかる皇后さまへの、戻る2
りだった」と受け止めた。12月1日、陣痛が始まり、陛下は皇后
さまの腰をさすって励ました。「生まれてきてくれてありがとう」。
皇后さまは柔らかな母の顔で語りかけた。
「子供の成長も見守りながら、私のできることをしていきたい」。
約1年後、02年の誕生日記者会見で皇后さまは公務との両立に意
欲を示したが、体調を崩し03年末から長期の療養生活に入る。
愛子さまが学習院初等科時代に一時不登校となった際は、登下校や
校外学習に付き添った。「親として何をしてあげられるのか、日々
考え、力を尽くしてきた」(11年の誕生日感想)
中学、高校と進む中で、愛子さまは多くの友人に囲まれ、自立して
いく娘の姿が皇后さまにとっての励みとなった。
愛子さまも思いを受け止める。成年に際した22年の記者会見で
「両親からもらった大きな愛情が私の支えになった」と語り「産ん
でくれてありがとう」と感謝を伝えた。
「私たちの生活を楽しく和やかな」
今年6月、皇后さまは陛下と共に公表した結婚30年の感想で「愛
子は、私たちの生活を楽しく和やかなものにしてくれるだけでなく、
ものにしてくれるだけでなく、戻る3
愛子が学び、経験する一つ一つのことが、私たちにとっても新たな
学びへとつながっている」とした。人生の半分を皇室で皇后さま6
0歳、結婚30年陛下と支え合い、皇室は今天皇の引継ぎの問題で
どうするか考えなければならない時に来ている。これは早急に議論
すべきである。男性が少ないからである。女性の天皇についても議
論しなければならない。
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