（ロシア制裁継続要請、ゼレンスキー氏が国会演説、化学兵器、原
発攻撃に危機感）
ウクライナのゼレンスキー大統領は２３日、日本の国会でオンライ
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ンを通じて演説した。侵攻を続けるロシアへの経済制裁の継続を要
請。「ロシアがサリンなどの化学兵器を使った攻撃を準備している」
大統領は２３日
と危機感を表明した。ロシア軍のザボロジエ原発への砲撃に触れ、
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国内原発が危険な状況にあるとも訴えた。衆院によると、国会で海
外の要人がオンラインで演説するのは初めて。
ゼレンスキー氏は演説で「侵略の津波を止めるために、ロシアとの
貿易を禁止しなければいけない」と主張。対ロ圧力の強化を通じ
「平和を取り戻すことができる」とした。「アジアで初めてロシア
に対する圧力をかけ始めたのが日本だ」とも付言した。
ロシアによる拒否権行使を念頭に、国連安全保障理事会が機能して
いないとして、国連改革の必要性を指摘。「日本のリーダーシップ
が大きな役割を果たせる」と期待を寄せた。日本の援助に謝意も伝
えた。
国内の惨状について「千発以上のミサイルが落とされた」と説明。
子どもを含む数千人が犠牲になったとした上で「殺された人を葬る
こともできない」と述べた。戦後、避難民の帰国を含む速やかな復
興を目指す考えも強調した。
１９８６年に事故を起こしたチェルノブイリ原発のロシア軍占拠を
「核物質の処理場をロシアが戦場に変えた」と批判。核物質の拡散
による環境被害に懸念を示した。ロシア軍の核兵器使用もけん制し
た。
「侵攻により」
侵攻により世界市場に悪影響が出ているとして「侵略者に注意しな
世界市場、戻る１
ければならない。平和を壊してはいけないという強いメッセージが
必要だ」と語った。演説は約１２分間。衆参両院が主催し、モニタ
ーのある衆院第１議員会館の会議室で実施した。７００人超の国会
議員のうち、衆参両院議長や岸田文雄首相、林芳正外相ら５００人
余りが出席した。
ゼレンスキー氏は米国や英国、ドイツなどの議会でもオンライン演
説し、ウクライナへの支持を呼び掛けている。
（訴え日本の共感重視）
「（ウクライナと日本は）
距離があっても、価値観がとても共通している。心は同じように温
かい」。ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会で行ったオ
ンライン演説では、日本からの共感を得ようとする狙いがうかがえ
た。日本の支援に感謝し、対ロシア制裁継続を呼び掛けると、５０
０人以上の国会議員は約４０秒間のスタンディングオベーションで
応じた。ロシア侵攻が今も続く中、戦時大統領は日本の役割に強い
期待を示した。
「飛行機で１５時間もかかるが、お互いの自由を感じる気持ちに差
はない。それは２月２４日に実感した。日本がすぐ援助の手を差し
伸べた」。カーキ色の装いのゼレンスキー氏は冒頭、日本への感謝
を語った。
１９８６年に史上最悪の原子力事故を起こした旧ソ連・チェルノブ
イリ原発に言及、軍事侵攻によって「ロシアが戦場に変えた」と非
難した。無差別攻撃や市街戦で被害が拡大する緊迫した状況。「千
発以上のミサイルが落とされ、数十の町が破壊された。数千人が殺
され、そのうち１２１人は子どもだ」と惨状を訴えた。
欧米など各国議会で行った演説では、相手国に苦言を呈したり、直
接的な軍事支援を求めたりする発言が目立ったが、この日は穏当な
表現が続いた。「ロシアが平和を望む、探すための努力をしましょ
う」と日本に呼び掛けた。
「ウクライナ人は」
「ウクライナ人は日本の文化が大好きだ」。自身の妻が視覚障害者
日本の、戻る２
のために、日本の昔話をウクライナ語のオーデイオブックにしたエ
ピソードも紹介。最後に日本語で「ありがとう」と語り、「ウクラ
イナに栄光あれ、日本に栄光あれ」と締めくくった。広島・長崎の
原爆投下や日露戦争には触れなかった。
与野党幹部らからは演説を評価する声が相次いだ。自民党の高市早
苗政調会長は記者団に「とても力強い演説だった」と述べ、「制裁
の対象をさらに広げる道もあるのではないか」と語った。公明党の
山口那津男代表は「国連がロシアの暴挙を抑える機能を果たし切れ
なかった」とし、国連改革に「日本も尽力すべきだ」と強調した。
立憲民主党の泉健太代表は「ウクライナ国民を支援し、ロシアの蛮
行、侵略を止めるべく日本のできることを全力でやっていくべきだ
」と訴えた。日本維新の会の鈴木宗男参院議員は「話し合いで解決
しなければいけない」と指摘。共産党の志位和夫委員長は「大戦争
犯罪に対する深い憤りとともに、祖国の独立を守り抜く強い決意が
伝わってくる演説だった」と語った。
（ゼレンスキー氏横顔）
ロシア軍の攻撃を受ける首都キエフにとどまり、Tシャツ姿で動画
を自撮り。切れのいい弁舌でウクライナ国民に徹底抗戦を呼び掛け
、国際社会には支援を訴える。米政府は退避を促したが「戦いはこ
こにある」と拒否した。国民は勇敢さを称賛し、一時は２０％台に
低迷していた支持率は９０％まで急上昇した。
コメディー俳優として正義感あふれる教師出身の大統領役を演じた
。テレビドラマと同名の党「国民の奉仕者」を創設。２０１９年の
大統領選に出馬し、決戦投票で圧勝した。
選挙戦では１４年から続くウクライナ東部紛争の解決やロシアとの
対話、腐敗との闘いを訴えた。しかし任期半ばを過ぎても公約達成
の見通しは立たず、プーチン大統領からも事実上相手にされなかっ
た。しかし、ロシアの侵攻が運命を変えた。
ロシアの横暴を舌鋒鋭く批判。ウクライナ上空の飛行禁止区域設定
を拒否した北大西洋条約機構（NATO)に対しては「今日以降死んで
いくだろう全ての人々は、あなたたちのせいだ。あなたたちの弱さ
、不一致のせいだ」と迫るなど、欧米にも強い姿勢で臨む。
会員制交流サイト（SNS)やメディアを通じてメッセージを連日発信
。戦火のリーダーの発言に世界が注目している。
「ユダヤ系ウクライナ」
ユダヤ系ウクライナ人の家庭に生まれ、親族の多くが第２次大戦中、
家庭に、戻る３
ホロコースト（ユダヤ人大量虐殺）の犠牲となった。南部クリブイリ
フ出身。妻との間に娘と息子がいる。４４歳。ロシア制裁継続要請、
ゼレンスキー氏が国会演説、化学兵器、原発攻撃に危機感。ゼレンス
キー氏の演説は約１２分間だった。短い時間でしたが怖い戦争につい
て真実を聞くことができました。この時代は武器も進歩していますか
ら犠牲者が多くでます。もう戦争はしてはいけないと思います。ロシ
アの無差別攻撃は人道的に許されないと考えられます。そのロシアと
戦うゼレンスキー氏は本当に勇気ある大統領です。ウクライナの国土
を守るために命がけで先頭に立っているのです。素晴らしい大統領だ
と尊敬します。簡単にできる行動ではないですからね。凄いです。
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