(がん性腹膜炎に新治療、23年度めどに臨床試験、金沢医科大・
安本教授)
金沢医科大腫瘍内科学講座の安本和生教授の研究グループは、スキ
内部リンク
ルス胃がんなど、がん性腹膜炎を引き起こして腹水を蓄積する胃が
んの新規治療法を発見した。二つのタンパク質因子の働きを阻害す
安本和生教授の
ることで、がん細胞の活性化を防ぎ、腹水を抑制する。動物実験で
外部リンク
は既に効果が認められており、準備期間を経て、2023年度をめ
どに臨床試験の開始を目指す。
(北國がん基金助成)
がん性腹膜炎は、胃内部のがんが胃の表面を覆う腹膜に転移すると
発症する。腹部に体液が異常に蓄積され、食欲不振や呼吸困難など
の症状が現れる。現在は効果的な治療法がないため生存率は低く、
余命は数カ月~1年程度とされる。
胃がん全体の5~10%を占めるスキルス胃がんは、しこりを作ら
ずに胃粘膜の下で広がるため、多くの場合、発見時には腹膜に転移
しており、がん性腹膜炎に進行しやすい。
「がん性腹膜炎の」
がん性腹膜炎の研究で安本教授は、がん細胞を取り巻く「間質細胞」
研究で、戻る1
に着目。間質細胞から産出される「HGF」と呼ばれるタンパク質因
子ががん細胞に結び付くとがん細胞が増殖することと、間質細胞と
がん細胞から出る「VEGF」と呼ばれるタンパク質因子が患部にで
きやすい「新生血管」と結び付くと大量の腹水が発生すること、の
二つを突き止めた。
(がん細胞活性化防いで腹水抑制)
マウスを使った動物実験では、HGFとがん細胞、VEGFと新生
血管の結合を阻む薬を投与したところ、がん細胞の増殖と腹水が抑
えられ、薬を投与しないマウスと比べて生存期間が2~3倍に延び
ることが明らかになった。安本教授は今後、臨床試験を通じ、人へ
投薬した際の有効性や安全性を確認する。
「金沢医科大に」
(胃がん死亡、6割発症)
金沢医科大によると、年間の胃がん死亡者数は全国で約4万3千人
よると、戻る2
に上り、うち6割ががん性腹膜炎を発症する。安本教授の発見によ
って、がん患者の生存期間の延長に加え、QOL(生活の質)の向上
が期待できるという。
「今回の研究は」
今回の研究は2016年に北國がん基金の助成対象に選ばれており、
2016年、戻る3
5年越しに研究が結実した。安本教授は「つらい思いをしている、
多くの胃がん患者のために早く治療法を確立させたい」と話してい
る。がん性腹膜炎に新治療、23年度めどに臨床試験、金沢医科大
・安本教授。胃がんは早期発見出来れば9割の人が治ると言われて
います。そうなると健康診断が重要になってきます。健康診断でい
ろんながんが早期発見されています。すぐに手術をすれば助かる病
気になりました。最近は2人に1人が、がんになると言われていま
す。尿1滴で胃がんの検査ができる方法もあるそうです。最近は検
査が大事な時代になってきたように思います。体に異変を感じたら
病院で検査を受けましょう。
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