(岸田政権半年指示なお堅調、ロシア侵攻、物価高参院選へ懸念材
料、調整役不在の「政高党高」)
岸田政権は4日、発足から半年を迎える。新型コロナウイルスワク
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チンの3回目接種の前倒しをはじめ、感染「第6波」への対応が後
手に回っているとの批判が強まったものの、内閣支持率は堅調に推
コロナウイルス
移。岸田文雄首相は、ウクライナに侵攻したロシアに厳しい制裁を
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科し、先進7カ国(G7)の連携アピールに腐心する。侵攻による
物価上昇の影響が各方面に押し寄せ、夏の参院選に向けて懸念材料
となっている。
首相は変異株「オミクロン株」の急拡大を受けて、1月9日に国民
の行動制限を伴うまん延防止等重点措置を適用した。対象地域は最
大36都道府県に広がり、全面解除には2カ月半を要した。
感染防止の「切り札」とされたワクチンの3回目接種は前倒し決定
に時間がかかり、野党は遅れを批判。1日当たりの接種回数目標の
明示にも慎重で、「100万回」を掲げたのは3回目接種開始から
2カ月以上経過した2月7日だった。
外国人の新規入国を原則禁止した水際強化措置を巡っては、経済界
から「鎖国政策」との不満が噴出。速やかな対応を求める与党の声
にも押され、首相は2月17日に緩和表明へと転じた。
コロナ対応で問題が相次いだにもかかわらず、共同通信社世論調査
の内閣支持率は発足直後の55・7%を一度も下回っていない。3
月は60・1%に再上昇し、政府関係者は「まん延防止措置の解除
が大きい」と語る。首相は、ウクライナ危機では欧米と足並みをそ
ろえ、相次いで経済制裁を打ち出した。3月24日にはベルギーで
開かれたG7首脳会合に急きょ対面で出席。避難民の受け入れをは
じめ、ウクライナ支援も強化する。
「新型コロナ感染は」
ただ新型コロナ感染は再拡大の兆候が出てきた。加えて原油高、物
再拡大の、戻る1
価高が日本経済に追い打ちを掛ける。政府は緊急経済対策をまとめ
る方針だ。自民、公明両党が要望した年金受給者への5千円支給案
は白紙となった。国民生活の不安を解消できるかどうかが政権の行
方を左右しそうだ。
4日に発足半年を迎える岸田内閣は行き過ぎた官邸主導を改め、官
邸と党が両輪となって支え合う「政高党高」を目指してきた。主に
政策立案は官邸スタッフ、政権運営に直結する政局対応は自民党執
行部が担う形にしたものの、調整役不在できしみを露呈。岸田文雄
首相の見通しの甘さも手伝い、政策が変転するなど課題も浮かぶ。
(支給案白紙)
3月16日、首相側近が首相執務室に駆け込んだ。前日に自民、
公明両党の幹事長、政調会長が首相に申し入れた公的年金の減額分
を穴埋めする5千円支給案に危機感を覚えたからだ。「金額、高齢
者以外の反応、党内手続きの在り方、どれを取っても問題が多い」
。側近の訴えに首相は「よく考えないといけないかもなあ」と応じ
た。
5千円支給案は、年金減額が夏の参院選に悪影響を及ぼすのを危惧
した自民党の茂木敏充幹事長らが発案。党内議論を経ずに首相に要
請した。参院選を長期政権への天王山と位置付ける首相も前向きだ
った。だが側近以外からも支給案への批判が相次ぐ。首相は16日
中に茂木氏へ「いったんストップする」と伝えた。
ただ自公幹部そろっての要請だけに、調整に時間を要し、白紙とな
ったのは3月末。その間、首相は支給案に関し国会で「検討したい
」と答弁。野党の「選挙目当てだ」との批判にさらされた。
(格の違い)
政権運営を巡り官邸と与党の力関係を同程度にする「政高党高」は
、首相が安部政権で政調会長を務めた際、党の意向が政策に反映さ
れにくかった経験から掲げた。首相は党本部に足しげく通い、麻生
太郎副総裁、茂木氏らと腹合わせを行う。
「官邸では木原誠二」
官邸では木原誠二官房副長官のほか、事務次官OBの嶋田隆首相秘
官房副長官、戻る2
書官、秋葉剛男国家安全保障局長らが政策を練る。
安部政権では当時の菅義偉官房長官や今井尚哉首相補佐官が「良く
も悪くも政局と政策の整合を図った」(閣僚経験者)が、現在の松
野博一官房長官は安部派所属。「いわば外様で調整に乗り出すのに
遠慮がある」(官邸筋)という。
5千円支給案には首相最側近で調整役の木原氏も疑問を抱いたが
「与党が言うのだからやらざるを得ない」と反対の方向では動か
なかった。首相周辺は「木原氏は副長官。幹事長らとは格が違い
、政局が絡む政策には物が言えない」と明かす。
(聞く力?)
今回のような混乱はこの半年の間に散見される。昨年末も18歳以
下への現金・クーポン計10万円相当給付を巡り政府は迷走。自治
体や野党の反発を受け、首相は現金一括給付の容認へ転じた。新型
コロナの水際強化措置も経済界の声に推され、緩和に追い込まれた
。首相が自負する「聞く力」を発揮したとも言えるが、ぶれたと映
る。
現官邸には安部政権下の菅氏のような公明党とのパイプ役も不在だ
。自公間の意思疎通に支障を来した場合は首相が前面に出ざるを得
ない。
「両党間で暗礁に」
両党間で暗礁に乗り上げていた参院選の相互推薦問題。3月13日
乗り上げて、戻る3
の自民党大会を控え、事態を憂慮した首相は同月上旬に公明党の支
持母体、創価学会の原田稔会長に電話をかけ善処を依頼した。これ
を受け、菅氏の仲介により茂木氏が学会幹部と調整を進め、党大会
直前の11日に基本合意にこぎ着けた。官邸幹部は「政権運営には
地雷がいっぱい埋まっている。試行錯誤しながら進めるしかない」
と嘆息した。岸田政権半年指示なお堅調、ロシア侵攻、物価高参院
選へ懸念材料、調整役不在の「政高党高」。岸田文雄首相は話しは
上手いが実行力に少し欠けると思います。行動しないと全てがいい
わけに取られても仕方がありません。半年経ってこれといった大き
な成果も無いのに、内閣支持率は60%台です。何が上手いのでし
ょうか。人はやはり話しの上手い人に引きつけられるのでしょうか
。岸田首相の内閣支持率は本当に立派な数字だと改めて思います。
ウクライナ支援も関係していると考えられます。
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